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REIT

2013年10月13日

イオンリートはイオンのゴミ箱か?

小売り大手のイオンが進める自社REITの上場計画。年内の上場を目指していると見られ、その詳細が少しずつ明らかになってきた。イオンは10月2日、グループで保有する商業施設をREITの資産運用会社に譲渡することを発表した。譲渡先は2012年11月に設立されたイオンリート投資法人。対象施設はイオンリテールから9物件、イオンモールから6物件、イオンマレーシアから1物件の合計16物件で、譲渡額は1420億円に上る。イオンにとってREITを組成するメリットは、従来よりも資金調達の方法が多様化されること。これまで同社は日本リテールファンド、フロンティアなど商業施設系の4投資法人に物件を売却しており、物件数は27、調達額は3800億円近くに達している。だが、自社REITが組成されれば、以降の物件売却は原則としてイオンリートが受け皿になり、機動的な物件売却が可能になる。
ただ、不安も少なからずある。最大の懸念要素は、利益相反の問題だ。
通常のREITは投資家の利益を最大化するため、物件を極力安値で取得し、その後は賃料の引き上げや管理コストの削減を進めることで、不動産としての投資利回りを上げる。だが、イオンリートは「物件の出し手、買い手、運用者、管理者、主力テナントが事実上、同一主体」(前出のアナリスト)と、極めて特殊だ。借り手であるイオンが貸し手であるイオンリートのスポンサーなので、力関係としては借り手優位となってしまう。イオンが家賃を引き下げるよう要請すれば、運用会社は下げざるをえない、という懸念が付きまとう。物件売却でも、イオン優位の条件でまとまりかねない。「やや恣意的に運用される可能性がないとは言い切れない」

イオンがついにイオンリートの組成に動いたようです。
記事にもある通り、「利益相反」を金融庁に突かれて交渉が長引いていたようですが、
ようやく交渉の峠を越えたのか、年内にも上場することを目指しているようです

残念ながら、イオンリートのことをなつさんはまったく評価していません(゚д゚)、ペッ
やはり一番の問題点は、「利益相反」と「ガバナンス」に大きな欠陥を抱えているからでそ
通常のリートというのは運用益を最大化するための独立性の高い運用が可能で、
リートの株主に対する運用利回りの向上のために動ける組織体型になっています
ところが、イオンリートは実質的には「イオンの指示配下」に置かれています。
イオンとイオンリートとでは、圧倒的に貸し手のイオンが優位な立場にあります。
イオンの言い値で高値掴みを強要され、家賃引き下げ交渉も不可かもしれません。
イオンリートの運用者や管理者の人事権までイオンが支配してる可能性がありえます。
もしそんなことがあれば、イオンリートはリートでもなんでもない
もはや独立した運用組織などではなく、ただの「イオンのゴミ箱」でそ

もちろん絶対にそうなると断言してるわけではありませんが、
イオンは値下げ交渉について下請け泣かせで有名なかなりエグイ噂の多い会社です。
ただの下請けの地位でしかないイオンリートを優遇してくれるなんて信用できないでそう

今回のイオンリート側の立場に立ってみて考えるとそのへんはよくわかります。
本来ならリート運営体は独立性を担保された自由で機動的な運用権があるはずです
ところが、イオンリートはイオンの支配権が強すぎて、イオン以外の売却主から
イオンより有利な物件を購入したりすることに対してハードルが設けられるはずです。
むしろイオン以外の会社から不動産を購入することを禁じられてる可能性もありえます
もしそうなら、イオンリートの自主独立性なんて0.01%も存在しないなんてこともありえます。
高い不動産を言い値で購入させられたり、収益性の低い物件を他の物件と抱き合わせにして
強制的に買い取らさせられる可能性は非常に高くなるってことです(゚д゚)、ペッ

まあ、そのへんはかなり不明点や曖昧な点がまだ多いのですが、
少なくともイオンリートがその他のリートより優れてる点はまったく見つけられません(((( ;゚д゚)))
「イオンリートの買い主は、イオンの肥やし」 
イオンリートについていえることがあるとしたら、ただそれだけでしょう


ss2286234570 at 23:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加