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MARKETSPEED

2023年07月11日

楽天証券上場とSBI証券の株式手数料無料化の影響について

楽天証券のトレーディングツール「MARKETSPEED IIR」、CFD取引機能を追加
- 国内株式、米国株式、先物・オプション、商品先物、CFDが、1つのツールで取引可能に -
2023年7月7日 10時00分
楽天証券はこのたび、「MARKETSPEED IIR」にCFD取引機能を追加します。CFD取引機能が追加された「MARKETSPEED IIR」では、現在値やチャートのみならず、お客様の建玉数量や平均建値、損益状況、売買状況、勝率を同時に見ながら発注することができる、「スピード注文」機能を搭載します。CFD取引は、ダイナミックな値動きを伴うことから、スピード感をもった取引が行えることが重要だと言われています。「スピード注文」機能は、その時々に必要とされる情報を把握しながら、全決済の成行注文をワンクリックで瞬時に発注することが可能となります。
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楽天証券は現在、2023年内にも上場の準備をしており早ければ年内にも上場しそうです
しかしその障害になりそうなのがSBI証券が2023年に実施する株式手数料の無料化です。

日本株の手数料無料化は、たしかに投資家にとっては歓迎すべき非常によいニュースですが
コスト負担が増えるネット証券側にとっては憂慮すべき非常に大きな懸念材料です
実際に無料化が実施されて競争がはじまれば、SBI証券以外の各社も対応を迫られるし、無料化に踏みきらなくとも何らかの手数料値引きやキャンペーンの実施を迫られるでそう
特に国内株式手数料に収益(=売上げ)を大きく依存するネット証券にとっては死活問題ですし、SBI証券への対応を誤ると一気に業績が悪化しかねない強い懸念があります
キャプチャ


















この上の図は各ネット証券が日本株手数料への収益依存度をしめす比較図ですφ(.. )
SBI証券は以前の記事にも12%とある通り、ちょうど12%前後のようですね

SBI証券の場合 : 148億円÷1,265億円=11.6%

一方の楽天証券はこれよりかなり高い値です。
しいて言えば、今年は5〜6月に日本株が上がって投資家が積極的に日本株を売買しており、
17%よりもっと高い可能性があり、このタイミングで無料化に踏みきればダメージ大でそ
一般的な会社でも同様ですが年間売上高がいきなり17%もいきなり消失してしまって、しかも取引が増えることで売買コストが1.5倍になったりしたらシャレになりません(´・ω・`)

楽天証券の場合 : 165億円÷954億円=17.2%

なにより、楽天証券は2023年内にも上場を予定しており、SBI証券に対抗して日本株手数料の無料化に踏みきってしまうと上場前か後に大幅に業績が悪化してしまいます
SBI証券は9月末(第2四半期)までに日本株手数料を無料化すると説明してるので
もし楽天証券が上場前にSBI証券に対抗して手数料無料化に踏みこむと、業績の大幅悪化懸念が増すために非常に低い価格で上場せざるをえない厳しい状況に追い込まれます

親会社の楽天グループの資金調達のために上場するのに、下手に手数料無料化をしてしまうと安値で上場することになり、結果的に上場により十分な資金調達ができなくなります
そう考えていくと、おそらく楽天証券はSBI証券に追随しての手数料無料化はしないでしょう。まあしないというか、正確にいえば上場絡の影響により無料化を見送るでしょう

楽天証券としてはSBI証券に差を付けられないためにもなんとかして日本株手数料を踏みきりたいでしょうけど、上場というイベントもあって一旦は見送りしそうだおね
その代わり米国株やCFDのビジネスを早急に伸ばして、株以外の部門で収益が大きく貢献できるようになってから日本株手数料無料をするんではないかと予想してます。

もちろん楽天証券として何の対抗策も持たずにSBI証券に対して無策ではいられないので
手数料無料化まではムリでも、手数料の値下げ値引きくらいはおそらくやるでそう
ただ完全無料化まで踏み込むことはできないだろうと予想していますφ(.. )

楽天証券が最近やたら力を入れてるのがCFDですが、先行者であるGMOクリック証券はこのCFDの分野で大成功しており、今現在においても大きく収益を伸ばしています
数年前は1四半期で15億円つまり1カ月あたりCFDで5億円の収益を上げていましたが
直近の資料を見ると1四半期で21億円以上、つまり1カ月あたりCFDで7億円に増えてます
(なぜクリック証券がFXではなくCFDのテレビCMしかしないのかよくわかりますね)

楽天証券としてはSBI証券に対抗して日本株手数料をなんとか無料化に踏み込みたい訳で
その原資として、手数料料収入の穴埋めのためにCFDに注力してるってことでそφ(.. )
GMOクリック証券は預かり資産がたった1兆円なのに、CFDだけで1ヶ月で7億円の収益(=売上高)を稼いでるので年間で考えたら85億円も稼ぎだしてるってことですΣ(・ω・ノ)ノ
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https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS93479/140120230428556382.pdf

ちなみにカブコムは年間収益(=年間売上高)が200億前後しかないので、GMOクリック証券がCFD単体だけで85億円の売上高を上げてるってのは相当すごいってことΣ(・ω・ノ)ノ
https://kabu.com/company/disclosure/accounting_line.html
松井証券も年間収益(=年間売上高)が310億円で、1四半期の収益が80億円なので
1四半期の売上相当額をCFD単体だけで稼げてるってことはかなりすごいってことです
https://kabutan.jp/stock/finance?code=8628

楽天証券の預かり資産はGMOクリック証券の18倍にあたる18兆円以上ありますφ(.. )
もちろん預かり資産がそのまま収益力に直結しないので、GMOクリック証券のCFD収益額の18倍を楽天証券が稼ぎ出せるということにはならないでしょうけど。

それでもクリック証券のビジネスモデルをそのままパクって、CFDに注力することで大きなリターンを得れるんではないかと考えて、ビジネスモデルの再構築をしてるんでしょう
うまく行けばこれから失う株式手数料収入を全額穴埋めできるかもしれないですからね
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https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20230203_01.pdf

楽天グループ(4755) 535.8円 −1円 (−0.19%)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=4755
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4755.T/chart

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ss2286234570 at 18:09|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加