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経営陣更迭

2022年08月07日

昨年度赤字8億円に拡大、スマホ証券のスマートプラスさん経営陣更迭

スマートプラス、 新代表取締役社長および新取締役就任のお知らせ
2022.6.24
次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループの株式会社スマートプラスは、本日2022年6月24日の取締役会での決議をもって、新代表取締役に小林紀子、新取締役に中村嘉孝が就任いたしましたのでお知らせします。
この度、金融系システムインテグレーターで多数のプロダクト開発とプロジェクトマネジメントを牽引してきた小林を代表取締役に、証券会社のバックオフィス全般における豊富な知見と経験を有する中村を取締役に据えることで、証券会社としての基盤を強固にするとともに、パートナー企業との協業サービスの成長にコミットする体制を強化してまいります。
キャプチャ


スマートプラス 2021年3月期 第4四半期(2020/4〜2021/3)決算
営業収益 7億9,482万円
営業利益−6億2,455万円
経常利益−6億1,412万円
当期利益−7億0,950万円

スマートプラス 2022年3月期 第4四半期(2021/4〜2022/3)決算
営業収益 6億1,106万円(−23.1%)
営業利益−6億5,357万円
経常利益−6億5,361万円
当期利益−8億1,878万円

自己資本規制比率 2022年3月末現在
自己資本規制比率 2022年6月末現在

2022年3月末の通期決算は前回予想した通り見事に8億円の赤字でしたφ(.. )
赤字がどうとかそのへんは親会社のフィナテキストHDの増資で尻拭いしてしまえば済む話ですが、売上高が20%以上がっつり減ったのはヤバいでしょう
赤字ベンチャー企業なんだしせめて売上高くらい増やせなかったら存在価値ないでそ。

しかも3月末と6月末の自己資本規制比率を比較すると2.1億円赤字でした
このまま行けば今年も8億円近い通期損失を垂れ流す計算になってしまいます(´・ω・`)

32億4,600万円−30億3,200万円=2億1400万円

さすがにヤバいと思ったのかスマートプラスの経営陣が更迭されていました
そもそも先行きの見通しのないスマホ証券ビジネスを強行したまま撤退もせず
今までろくな手も打たないで、首だけ挿げ替えるあたりはLINE証券と同じですね

ただし、2022年内にはSBI証券が株式手数料の完全無料化に踏み切るわけで
いまさら株式メインのビジネスのスマホ証券をどうにかしても無駄なことですΣ(゚д゚;)
株式以外で稼げるビジネスモデルに転換できなければ全社廃業・撤退間違いなし
とりあえず首だけ挿げ替えたらどうにかなるって考えはさすがにバカでそうφ(.. )
(戦略が根本的に間違ってるのに現場指揮官の首かえたところで勝てるわけない)

2021年12月という米FRBの利上げ前に上場したFinatextホールディングス(4419)
ですが、かなり資金的にも焦って強行上場したのは間違いないでしょうφ(.. )
子会社のスマートプラスが大赤字で足を引っぱりまくりで苦しくなってきて
ついでに業績悪くてベンチャーキャピタルから追加増資も受けれなくなって
公募価格もやたら高かったけど見事なまでの公募割れスタートしてましたし(゚д゚)、ペッ

フィナテキストHDの一番の失敗は黒子のビジネスに徹することができてないこと
BaaS(ブローカレッジ・アズ・ア・サービス)という裏方に徹するなら悪くないけど
わざわざ自前でスマホ証券を設立して事業に参加してるところが最大の敗因でしょう

これからさらにSBI証券が値下げ圧力かけてきて焼け野原になるのは間違いないのに
資本力も知名度もない会社が真正面から戦ったところで勝ち目は0.1%もありません。
さっさと証券事業からは撤退してシステムの提供に徹することができてないのが失敗
しかもいつまでたっても損切りできずにズルズル増資してるのもLINEと同じだおね

知名度がなくて、これといってメリットもない信用手数料も高いスマホ証券なんて
いくらこの先50億、100億円と増資して延命したところで勝てる見込みはありません
証券会社や保険会社向けにシステムやサービスを提供する事業に特化して
小回りが利きやすい自社の開発力を最大限にいかせるビジネスのみ手がけるべき
もっと弱者の戦略に特化して、大手との争いからはさっさと撤退すべきでそ(´・ω・`)

Finatextホールディングス(4419) 401円 +1円 (+0.50%)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=4419
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4419.T/chart
時価総額196億円
公募価格が1,290円だったのに300円下回る990円が初値という最悪のIPO銘柄でした
いまだに公募価格より70%下げてる訳でハメられた株主は怒り心頭でしょう
ただの赤字会社が時価総額600億円とかいう公募価格は頭が狂ってましたし(´・ω・`)
このまま業績回復できなかったらKDDIというか、大株主にもいるauフィナンシャルHDに買い取られて子会社化される可能性も否定できないですねφ(.. )

フィナHDの初値は990円、公開価格を23.3%下回る
2021年12月22日09時38分 Kabutan
きょう東証マザーズ市場に新規上場したFinatextホールディングス<4419>は、公開価格と同じ1290円ウリ気配でスタートし、その後も気配値を切り下げる展開となっていたが、午前9時31分に公開価格を300円(23.3%)下回る990円で初値をつけた。

2022年02月17日
フィナテキストHD子会社、スマホ証券スマートプラスがっつり大赤字

2021年12月23日
Finatextホールディングス(4419) 上場するも当然の公募割れ

2021年10月28日
スマホ証券スマートプラス、赤字決算。証券事業からは撤退しそう

2020年04月19日
ベンチャーキャピタルの死体置き場、スマホ証券の未来


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2022年09月23日

昨年度31億円赤字のPayPay証券、社長更迭で再起を図る

PayPay証券はどこへ向かうのか? 番所社長に聞く
2022年09月16日 07時00分 ITmedia
PayPay証券が新社長のもと、戦略を強化する。6月28日付で社長に就任した番所健児氏はソフトバンク出身で、みずほ銀行との共同事業であるJ.ScoreやPayPayのフィンテック周りを見てきた人物だ。
−−初心者向けとしてスタートしても、その後、フルラインアップ向けに方針を転換する証券会社もある。どんな商品構成を考えているのか。
番所 既存の証券会社のようなフルラインアップ型を目指すのか? というと、少し違う。証券会社がフルラインアップをやろうとすると、大きな図体が必要になる。果たしてそこにお金をかけるのか? ネット証券のブローカレッジ市場、セミプロ市場は縮小していくのではないか。
むしろ、これまで預金という現金だったものが、これから資産運用の世界に入り込んでくる。ここにお金を使って事業を育てていく。日本は極めて特殊なマーケットだ。株では個別株の売買がこれだけ行われており、ミセスワタナベに代表されるようにFXも盛んだ。一方で、金融総資産をみたときには現金の割外が非常に高い。われわれの仮説は、投資がまだまだみんなのものになっていないということ。現金を代替する市場はブルーオーシャンだ。なにかのきっかけで、現金が運用商品に振り替わってくるタイミングがくる。
キャプチャ















さて足元で赤字がさらに拡大しているPayPay証券の経営陣が更迭されたようです
ちなみにPayPay証券の経営陣更迭は知ってるだけでもこれで2回目です(((( ;゚д゚)))
赤字がまったく止まらないので実際には更迭回数はもっと多いかもしれません

最近のスマホ証券では経営陣の更迭が大ブームになっています(´・ω・`)
大ブームというかあまりに赤字が増えすぎて首切りが横行してるって意味ですけど
それはつまりスマホ証券全体がそれくらい追い詰められているということの裏返し
過去に何回も書いている通り、あと数年でスマホ証券はほぼ全社が消滅するでしょう。

つい最近もフィナテキストHDの子会社のスマートプラスでテコ入れが図られて
今年の6月24日に代表取締役と取締役がガッツリ更迭されていましたφ(.. )
6月末に首が切られたってことは4〜6月期の四半期決算で結果が出せなかったので
次の四半期(7〜9月)に入る前に経営陣の入れ替えを図ったってことでしょう。
https://smartplus-sec.com/news/press/replace20220624/

また2年連続で100億円以上の赤字を垂れ流してるLINE証券も経営陣が更迭されました。
こちらは親会社のLINE株式会社のCFOが直々にコストカッターとしてやってきました
それぐらい赤字の垂れ流しに危機感があって、テコ入れを急いだということでしょう。
逆にいえば、この人事でも赤字解消が図れなかったらもうLINE証券に後がないってこと。
実はこのLINE証券の経営陣更迭はかなり重い内容なのでターニングポイントになります
もし今回の人事のテコ入れで回復できなければLINE証券もサヨナラコースってこと
(ようはLINE証券を野村證券あたりに吸収させて単体としては廃業だろうってこと)
https://linefinancialcorp.com/ja/pr/news/2022/119

過去にもいく度か取り上げてますが、最近はスマホ証券の凋落が激しいです
アベノミクス最盛期の株ブームに乗ってフィンテックブームが発生したせいで
ベンチャーキャピタルが片っぱしから出資しまくったのでスマホ証券が雨後の筍のように生まれて、その残骸がいまでも残っていて赤字を垂れ流してるからです。
ただ、残念ながらスマホ証券はすべて死産に終わって、生き残りはしないでしょう
(死産というか、会社が一度も黒字化できずに資本食い潰して消滅するって意味です)

ちなみにPayPay証券はこのBlogでも予想した通り2022年3月期は31億の赤字でした
PayPay証券は2020/4〜2021/3にかけて85億円増資を親会社から受けたようですが
直近では1年で31億円も資金を溶かしてるのでそのに穴の開いたバケツ状態です

すこし前にも同じ内容を書いてますけど
決算資料12ページ読むとPayPay証券は2022年3月末に自己資本が42億7,329万円です。
https://www.paypay-sec.co.jp/pub-web/corporate/discloser/pdf/dis202203.pdf
別の資料を読むと14ページ目に2022年6月1日に30億円増資したと書いてあります
https://www.paypay-sec.co.jp/pub-web/corporate/discloser/pdf/results_202207.pdf
ちなみにPayPay証券は2022年6月末で自己資本が62.55億円に減ってます
https://www.paypay-sec.co.jp/pub-web/corporate/discloser/pdf/car202206.pdf

(42億7,329万円+30億円)−62億5,500万円=10億1,890万円

つまりPayPay証券は2022年4〜6月の3か月間で10億以上赤字が出てるって計算です
2022年3月期末決算は1年間で31億の赤字が、2023年3月期末の決算では最初の第1Q(4〜6月)だけで10億円も資本が毀損して赤字が出ているという状況です。
このまま行けば通期で赤字40億円になりそうだったので社長を更迭したんでしょう

ただ正直いうと、2022年秋以降にはSBI証券が株式手数料を無料化すると発表してるので
株式手数料のさらなる下げ圧力がこれから増してきてスマホ証券を苦しめます
しかもアメリカの利上げでアメリカ株は下げ基調だし、日本の株式市場も悪いです。
外部環境はこれからさらに最悪期に入るのでPayPay証券にとっては
むしろこれからが地獄👹で業績が回復できるとはとても思えない状況ですよね
率直にいうとどこかの段階で親会社が増資を断って、数年以内にジ・エンドでしょう。



2022年08月07日
昨年度赤字8億円に拡大、スマホ証券のスマートプラスさん経営陣更迭

2022年08月05日
LINE証券、2022年4-6月第一四半期は推定24億円の赤字

2022年07月30日
PayPay証券 2021年赤字16億→2022年31億に倍増ゲーム

2022年07月29日
LINE証券さん今年も赤字100億円超える! Xデイまであと〇年?

2022年07月26日
LINE証券 粛清人事の嵐の予兆?


ss2286234570 at 07:35|PermalinkComments(1)このエントリーをはてなブックマークに追加