2015年07月16日
(ネット銀行の)決済銀行と預金銀行の違いについて その2
GMO
インターネットと、あおぞら銀行は共同でインターネット銀行を運営することについて、検討を開始したと2015年6月29日に発表した。あおぞら銀行の
100%子会社である「あおぞら信託銀行」の活用を前提とし、そうすることで銀行免許の取得手続きなどの手間を省き、早ければ2016年度中に営業を開始
する。
インターネット銀行は、三井住友銀行系のジャパンネット銀行や、ソニー銀行や楽天銀行、住信SBIネット銀行などが先行。そのほとんどが店舗をもたない低コスト運営を武器に、比較的高い金利で預金を集めて、住宅ローンや個人ローンで運用したり、ネットショッピングや公営競技の資金決済を提供したりする、リテール(個人取引)業務に力を入れている。 一方、GMOとあおぞら銀行のネット銀行は、中小事業者向けの小口融資に注力する方向だ。GMOはネットショップの開設支援などを通じて約8万社と取引がある。そういった事業者向けに、ネットを通じて仕入れ資金などを貸し出す。審査や与信管理のノウハウはあおぞら銀行が提供。「商流のタイムラグを埋める資金の発生に対応できる」(あおぞら銀行)とみており、既存のネット銀行との差別化を図る。
前回は決済銀行と預金銀行の違いを書きましたφ(.. )
どうやらあおぞら銀行とGMOインターネットが作るネット銀行も決済銀行になるようです

GMOはネットショップの開設支援事業というのをかなり大規模にやっているようです。
「GMO ネットショップ」でぐぐってみると
GMOメイクショップ、GMOペパボ、GMOコマース、GMOソリューションパートナー…とか
出るわ出るわ。最低でも4社以上の子会社が同事業をやっています

これを全部合算すると記事内にあるよう8万社という数字になるってことでそう。
事業の内容もいくつか見てみましたが、いわゆるネット上での店舗開設と運営補助だおね。

月額サービスで提供してるってことは1ヶ月とか6ヶ月といった期間ごとの契約になってて
その都度、店舗側からGMO側に利用費用が銀行を経由して振り込まれてるってことでそ。
当然ながらその振込み手数料はすべて銀行に払われてる「コスト」ってことです(´・ω・`)
でもGMOあおぞらネット銀行ができてしまえばすべてそこを通じての決済に変更できます。
外部に支払われてた振込み手数料がすべてグループ内で循環するだけなので
これまでの費用がすべて利益になってしまうという大きなメリットがあるおね

ちなみに楽天市場にある出店店舗数が41,500店舗であることを考えると
開業支援店舗数80,000社ってのはそうとうな規模ってことでそ

GMOがネット銀行を欲してる理由もなんとなくわかります

ちょっと気になるのがGMOペイメントゲートウェイって会社だおね

この会社は「ネットショップや通販」「定期購入や受信料」「公的機関」などと、
クレジットカード会社等の各種決済事業者との「契約」や「お金のやりとり」を代行する
事業をやってる会社のようです。まこれだけだと正直あんまりよくわかりません(´・ω・`)
細かい部分はあんまりわからないので自分で読んでみてください

おそらく細かい話を読むより、お金の流れを見たほうがわかりやすいと思います。



おそらくこんな風なお金の流れになるはずですφ(.. )
この図の中のクレジットカード会社がいってみれば楽天カードみたいなもので
一番右側の銀行にあたるのが楽天銀行になるってことだおね

従来はメガバンクやネット銀行や地銀を経由して決済されてたお金が
GMOあおぞら銀行を作ってしまえばグループ内の決済に還元できるってことだおね。
外部に支払ってた費用が自社グループ内に保留できるのでここでも費用が利益になります

こういうお金に流を見ていくとけっこうよくできた仕組みだなと思うわけです。
ここまでしっかり繋ぎ込みが出来てたら銀行事業が成功する確率は高いんじゃないでそか?
まー成功の確率が高い低いというより、取引先との決済が多いGMOグループにとって
銀行事業は絶対不可欠のラストピースって感じでそ。
じぶん銀行なんかは自社グループ内にそもそも需要がないのに作ったから失敗した訳ですが
今回のケースについていえば、需要が絶対的にある上で銀行を作ってる訳なので
新規参入するネット銀行事業の成功率はそれなりにしっかりあるんじゃないでそか

(取引先店舗という前提をもとに銀行を作ってる面では楽天銀行とまったく同じだおね)
上の図をみてもわかる通り、いずれクレジットカード事業にも間違いなく参入するでそ。
楽天カードに対抗するカード事業に参入しない方がおかしいですにょ(σ´∀`)σ
GMOがその他の電子マネー決済事業にも参入してくのは火を見るよりも明らかだおね

あおぞら銀行(8304) 478円 ±0円 (±0%)
http://kabutan.jp/stock/chart?code=8304
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=8304.T&ct=z&t=6m&q=c&l=off&z=n&p=s,m25,m75,b&a=v,ss
時価総額は5,654億円。営業利益は500〜550億円ほどあるようです

ただし万年赤字のあおぞら信託銀行をネット銀行に作り変えることによって
5年後くらいに楽天銀行や住信SBIネット銀行規模くらいまでもし成長できてることになれば
出資額の半分の50億円ほどの営業利益のかさ上げが期待できるでそうφ(.. )
(住信SBIネット銀行と同じく50〜51%の出資を行うだろうという予測のもとの計算)
まあ規模からしたら株価に対するそれほど大きな影響はなさそうですにょ(σ´∀`)σ
GMOインターネット(9449) 1,884円 +24円 (+1.29%)

http://kabutan.jp/stock/chart?code=9449
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9449.T&ct=z&t=6m&q=c&l=off&z=n&p=s,m25,m75,b&a=v,ss
時価総額は2219億円。営業利益は通年で129億円しかありません(´・ω・`)
業績面ではあおぞら銀行の足元にも及ばないってのが実情でそ

あおぞら銀行の時価総額と比べると「割高感」という印象を拭えません。
ただしもし5年後くらいにネット銀行部門が成功して通期100億円の営業利益を稼げたら
出資額が50%あれば営業利益のうち半分の50億円が寄与してくる可能性があるおね

あおぞら銀行においてはネット銀行の寄与度なんて所詮多寡が知れてますが
もし営業利益が129億が180億円に嵩上げできるなら株価へのインパクトは大きいでそ
