2013年06月29日
サントリー食品(2587)が7/3にも上場へ
東京証券取引所1部に上場予定のサントリー食品インターナショナル(2587)の公募・売り出し価格は1株当たり3100円に決定した。仮条件は3000─3800円で、下限近くの価格となった。調達資金は約3880億円で、今年のIPOとしてはアジアで最大規模。上場予定は7月3日。仮条件の下限近くでの公募価格決定となったことについて、海外のヘッジファンドマネジャーは、個人よりも機関投資家に人気がなかったと指摘する。「個人投資家は株主優待などを手掛かりに買うインセンティブが高いが、機関投資家はバリューや同業他社比較でサントリーのバリュエーションをみて判断するため」という。また、株式市場の価格変動が大きくなっていることも、積極的になれない理由のひとつだったとみている。
少子高齢化で国内市場の大きな成長が見込めない中、サントリーBFは海外での展開を強化する。上場による調達資金についても、借入金返済のほか、M&A(企業の合併・買収)などの戦略投資に充当する方針。海外強化などにより、2020年には売上高2兆円の計画を掲げている。
13年12月期予想ベースでは、サントリーHDの営業利益予想(1260億円)の約59%を稼ぎ出す中核子会社。サントリーHDはサントリーBF上場後も株式の60%を保有する。非公開のままで創業家の影響力を残し、主要子会社の株式公開で資金調達を柔軟に行える体制にする。
上場で調達した資金のうち2000億円強のほとんどを東南アジア市場を中心とした海外でのM&A(合併・買収)に充てる。今回の公募・売り出しで市場から調達する資金は、サントリーグループ全体で約3900億円に上る。このうちサントリBFの手取り額は2755億円で、借入金の返済分を除いた2000億円強をM&Aを中心とする成長投資に充てる。
これまでは買収資金を借入金に依存してきたため、DEレシオ(負債資本倍率)は1.5倍と財務が悪化。今後、大型買収に踏みきるには、株式市場での資金調達が不可避と判断した。時価総額はキリンホールディングスの約1兆4900億円、アサヒグループホールディングスの約1兆1700億円に次ぐ規模となる。
既に積極的に買収を進めており、11年にはインドネシアの食品大手、ガルーダフードグループの飲料事業を100億円で買収。今年には米ペプシコのベトナム法人に200億円投じて過半出資した。このほかタイ、シンガポールの計4カ国に清涼飲料の拠点を抱え、事業規模は約800億円(12年12月期)に上る。
ただ想定通りに事業を拡大できるかは不透明な面もある。キリンHDやアサヒなど国内勢に加え、欧米の食品大手もこの成長市場を狙っており、競合は必至。直近の円安もあり、買収額が以前より膨らむケースが増える見込み。

サントリーHDの中核企業でグループ全体の営業利益の60%を稼ぎ出してるという
サントリー食品が7/3にも東証に上場するようです。
一時はキリンと1:1で合併するとかニュースで話題になってたこともありましたが、
サントリーHDの大株主である佐治家が株券を手放す気がなかったという事情もあり、
合併すると実質的に佐治家の支配下になってしまうことを恐れたキリンHDが手を引いたようです

その経緯についてはまた後で書くことにします。
キリンHDとの合併に失敗したサントリーHDは上場を計画します。
しかし、佐治・鳥井家が90%近い株を所有するサントリーHDを上場させるのは至難です。
一族の資産管理会社である寿不動産の持ち株比率がかならずネックになるからです

そこで考え出したアイデアがサントリーHDの中核後会社であるサントリー商品の上場です。
穿った見方をするなら、サントリーに対する支配権を失いたくない佐治・鳥井家と
上場によって資金調達をしたいサントリーHDの利害調整の結果が今回のIPOってことです。
つまり、新規で株主になったとしても「利用されるだけの可能性がそもそも高い」ってことです。
飲料事業ってのは日本だけ出なく世界中でもすでに成長セクターではありません。
従って、先進国の大手飲料(食品)メーカーが新興国の飲料メーカーを競って買収しており、
その買収競争の結果、資金調達力のある大手ほど有利に交渉できるという事態になってます

その資金調達のため方法として今回のサントリー食品の上場が計画されたわけですφ(.. )
株券売りつけて、その資金で買収資金に当てるわけなので、
親会社のサントリーHDはリスクを負わず、新規の株主がリスクを負わされるってことです。
ケチをつけるような言い方をすれば「株主は財布」ってことですにょ(σ´∀`)σ
ぼくちんならまず買うことはないでしょう。
カルビー(2229) 9410円 −30円 (−0.32%)
http://kabutan.jp/stock/?code=2229
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=2229.T&ct=z&t=6m&q=c&l=off&z=n&p=s,m25,m75,b&a=v,ss
サントリーに近い業種で最近上場した会社といえばカルビーくらいでしょうか。
カルビーは上場時は株価が2000円ほどでしたが今は9000円にまで上がってます。
業績がその後大きく回復したという事情があったにせよIPOとしては大成功の部類でそう

現在のカルビーは、売上高が1800億円で営業利益が157億円といったところ。
これに対して時価総額は3000億円でPERは32倍です

現在の株価にあまり割安感はありませんが、上場当時は営業利益が100億円ほどで
時価総額が640億円ほどだったと思うので、かなり割安感があったともいえます

一方、今のサントリー食品はサントリーHDの営業利益1260億円の60%を稼いでるので
サントリー食品単体が稼いでる営業利益は743億円ということになります

もし上場直後のサントリー食品の時価総額が4575億円くらいで安く収まるなら
カルビーと同じくらいに割安感のある株価といえるかもしれません。
しかし、キリンHDが1兆5000億円でアサヒHDの1兆1900億円の時価総額なので、
もしサントリーHDが時価総額8000億円以上の値がついたらかなり割高感ありますおね

アサヒ(2502) 2461円 +80 (+3.36%)
http://kabutan.jp/stock/chart?code=2502
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=2502.T&ct=z&t=6m&q=c&l=off&z=n&p=s,m25,m75,b&a=v,ss
普段は食品や飲料銘柄なんてまったくさわらないのですが、
アサヒの株価と業績ってむちゃくちゃ良いんですね

来期も過去最高益を見込んでて、しかもチャート見る限りでは月足でも上がりまくり

PERだけで見ると今の株価にそれほどの割安感がないのは事実ですが、
業績が安定して長期的にずっと伸びてるので下げたときに買うのならかなり美味しそう

安定した高い成長性が見込めないならサントリー買うよりアサヒ買った方が好い気がします(´∀`)