2013年02月27日
イタリア政変で高級ーヒー
イタリアの総選挙は開票の結果、安定多数を確保する会派がいない「ハングパーラメント(中ぶらりん議会)」となる公算。市場関係者からは「想定し得る最悪の結果」との声も上がっており、26日のイタリア株・債券は売られると予想される。イタリア内務省によると、開票率99.9%時点で、下院はモンティ前首相の緊縮・改革路線を継続するとみられるベルサニ氏率いる中道左派が過半数を確保。上院は、中道左派が、ベルルスコーニ氏率いる反緊縮の中道右派を上回る議席を獲得するのが確実なものの、過半数には達していない。
ユーロ圏3位の経済規模を持つ国の財政・経済建て直しに向けた強いリーダーシップを期待していた投資家にとっては衝撃だ。イタリア政局をめぐる不安は25日のうちにユーロ圏危機再燃への懸念も台頭させて、国際金融市場に波及。米国株が急反落し、NY外為市場ではユーロが売られた。当のイタリア市場も乱高下した。最初の出口調査で改革派の中道左派が若干リードと伝わると株が上昇したが、その後出てくる出口調査や開票速報でベルルスコーニ氏の中道右派が予想以上に票を伸ばしていることが明らかになると、上げ幅を大きく縮めた。一時4%上昇していた主要株価指数.FTMIBは0.7%高で終了した。今週は重要なイタリア国債入札が予定されている。まず26日に6カ月物短期国債入札(発行予定額87億5000万ユーロ)が行われる。前回入札では利回りが0.73%だったが、今回は0.85%程度に上昇する見込み。
ここにきてかなりマサカの展開となりました(((( ;゚д゚)))
せっかく安定したと思われていたイタリアで政変が勃発

政治の先行き不透明感を嫌気したのかイタリアの株や国債が急激に売り込まれたようです

この動きはすぐさまヨーロッパ各国に波及し、各国の株価指数やユーロも大きく下落

これに続いて米ドル、米国株が大きく売り込まれました。
一方、「南欧国債の売りは日本国債の買い(ユーロ売り円買い)」といういつもの展開となり、
(実際に実需の円買いや日本国債への買い資金が流入したのかはともかくとして)
投機的な資金が円買いに一気に向ったことで為替市場は大荒れの展開になりました

前にも書いていますが、南欧国債と日本の通貨は強い相関関係にあると指摘されています。
ヨーロッパの金融事情が安定してる時は円が売られ、ユーロと南欧国債が買われます。
イタリアなどの南欧諸国の国債利回りは低下し、円安ドル高・ユーロ高に向います。
一方、ヨーロッパの金融事情が不安定になったり不透明感が強まると、
南欧国債は売られて国債利回りは上昇します。同時に円が買われてドルやユーロが売られます。
今回は非常に短期的な動きだったので、同様の資金の動きがあったとはあまり思えませんが、
少なくともそれを先取りするような投機的な資金の流れがあったことは事実でしょう

記事の中でも指摘されていたまさにそのままの価格変動が実際に発生し、
政変が伝わるや否や、イタリア国債が売られて利回りが上昇するとともに米ドルとユーロが買われ、
わずか数時間〜数十分間に日本円がボロクソに売り込まれました

まあそうは言っても、本格的な金融危機と違って今回の政変は人為的なものです。
イタリアの株・債券安と激しいユーロ売りが起きたのを目の当たりにすれば、
過激な政治主張を掲げる急伸した政党(五つ星運動)も自重せざるを得なくなりますφ(.. )
(選挙目的の理想論を否定して現実路線への協調を受け入れざるを得なくなる)
過激な主張やECとの協調路線を否定するような行動や主張が薄まってくれれば、
徐々に不透明感は回復して、元のようにイタリア国債が買いなおされるかもしれません。
しかし、例えそうなるにしても暫くは時間が掛かるだろうし、混乱はすぐには収まらないでしょう

最悪の場合、協調路線が否定されて過激な意見対立をさらに招く可能性も残っています

この先、数週間程度は、為替が不安定な値動きに陥る可能性は十分にありえると思います(´・ω・`)
為替はなぜ動く
http://blog.livedoor.jp/ss2286234570/archives/65714856.html

ここには、イタリア10年国債利回りとドル/円レートを示した。この二つは見事に相関している。つまり、円安が進行する時期には、日本から投資資金 が流出して南欧国債に回帰し、その利回りを引き下げているのである(ドル/円レートを用いるのは、ユーロ圏との資金のやり取りは、イギリスやアメリカを経 由している可能性が高いからである)。

ここには、イタリア10年国債利回りとドル/円レートを示した。この二つは見事に相関している。つまり、円安が進行する時期には、日本から投資資金 が流出して南欧国債に回帰し、その利回りを引き下げているのである(ドル/円レートを用いるのは、ユーロ圏との資金のやり取りは、イギリスやアメリカを経 由している可能性が高いからである)。
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この記事へのコメント
1. Posted by めだか 2013年02月27日 09:01
>わずか数時間〜数十分間に日本円がボロクソに売り込まれました
???買われたの間違いではないでしょうか
???買われたの間違いではないでしょうか
2. Posted by ブライダルエステ 二の腕 2013年06月09日 09:29
これからも参考にさせてください。
とても役立たせていただいています。
とても役立たせていただいています。