yogurting ヨーグルティング

2012年09月12日

苦境のベトナム経済と市場開放

2、3年前まで、ベトナムは世界で最も熱い新興市場国の一つだった。ここに来て同国は緊急の課題に直面している。銀行システムの抱える諸問題を解決しなければ、ベトナム経済は高度成長の近隣諸国に後れをとり続けることになろう。金融危機後に積み上がった不良債権の山がベトナムの成長の足かせになっており、銀行は弱体化し、貸し渋りが発生している。 政府は最近、不良債権は、多くが非効率な国営企業に対するもので、銀行システム全体の10%にも達していることを認めた。個々の銀行が報告した不良債権比率を大幅に上回っている。フィッチ・レーティングスはこの比率が15%にも達しているとみている。記録的な数の企業が倒産しており、ハノイとホーチミン市の周辺に広がる地域では、建設を停止した建設プロジェクトがあちこちに見受けられる。建設業者の資金が枯渇したか、あるいはアパートや事務所スペースの需要が干上がって建設作業にブレーキがかけられているためだ。 

100%外資の証券会社の設立が、15日から認められる。ただ、証券市場は現在低調で、外資証券が急増するかどうかは疑問だ。新しい措置は、改正証券法の細則を定めた政令58号の施行に伴うもので、銀行、証券、保険の分野で2年以上の事業経験のある外国投資家に対して、100%外資の証券会社の設立や地場証券会社の買収が許可される。昨年は、アジア地域の外国企業が、盛んにベトナムの証券会社の株式を取得した。今年の100%外資認可を見越して、証券会社の買収に備えていたとみられる。折しも市場の冷え込みで証券会社の株価も低迷しており、株取得に好条件だった。

一時のベトナム株への投資ブームが起きた頃が見事に天井だったということですが、
ここのところベトナム株式市場の株価下落がかなりすごいことになっています
まあ非常に小さい市場なので海外のおきな資金が入ると派手に上がりやすく、
また海外資金が引くと一斉に売られるという需給の不安定さも一因でしょう(´Д⊂)

同時に、社会主義国でもあったことから非効率な国営企業というものが多く存在し、
そこに融資した銀行の融資が焦げ付いて大量の不良債権を生み出してるようです
日本でも銀行に生じた不良債権処理のスキームが機能するまで
10〜12年くらいかかったことを考えると、ベトナムにおいてもそれなりの時間を要するでしょう
現在、欧米で行われてる銀行の不良債権処理のスキームはすべて日本の例を参考にしてます。
(バッドバンクを設立して不良債権を移すとか、政府主導で銀行に資本を注入するとか)
日本の不良債権処理が問題になった頃は、
「処理方法そのものが確立されてなかった」ことが時間を要してしまった一因ですが、
現在ではすでに国際的にも処理スキームが確立してるので、その頃よりはかなり楽です。
ただベトナム政府の金融行政の経験の浅さなどもあるので楽観は出来ません
少なくともこれから先、最低でも5年くらいは大きな影響が続くはずです。
逆に言えば、不良債権処理が峠を迎えるであろう3〜4年後にベトナム株を買うのはありでそ
2003〜2006年にかけて日本株が大きく復活した旨みを再体験できるはずですにょ(σ´∀`)σ

と同時に、ベトナムでは猛烈に金融緩和と外資規制の緩和が進んでるようです。
元社会主義国でありながらここまでの外資参入緩和というのは珍しいですΣ(・ω・ノ)ノ
おそらくこの規制緩和は中国の外資規制緩和の呼び水にもつながるでしょう。
ベトナム証券市場が余りに厳しいので即座に参入が増えるとは思えませんが、
将来への布石としては、非常に効果的な法的インフラが整備されてきてるなという印象です。
確か、SBIもどっかのベトナム系証券に出資をしていたような記憶がありますが
もしかしたら今後、日本の証券会社がさらに多く進出していくかもしれませんねφ(.. )


ss2286234570 at 23:58│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 海外投資 | アジア株式市場

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