yogurting ヨーグルティング

2011年11月03日

松井証券の即時決済信用取引が失敗したようです

業務情報
月次ディスクロージャーデータ(2002年7月から

上のページのリンク先から過去のデータなどをすべてダウソできますにょ(σ´∀`)σ
今回から即時決済取引なんかのデータもすべて載ってるようです。

即時決済口座 10月
即時決済現物取引 53,982口座
即時決済信用取引 7,866口座

即時決済売買代金 10月
現物取引 2億4200万円
信用取引 6億2800万円

データを見ると、松井の10月の株式売買代金合計額が6022億7500万円なので
即時決済取引の占める割合は、全体の0.14%というかなり悲惨な状態のようです(´・ω・`)
あれだけ派手に日経新聞やヤフーやロイターで広告宣伝しまくってるのに
9-10月の口座数がまったく増えてないってのはかなりの大失敗でそう

ただ、収益性を考えるともっと悪いですね
即時決済の現物取引は売買代金にかかわらず手数料無料キャンペーンをやり続けています。
つまり、おそらくほとんど誰も手数料を払ってないってことです
即時決済の信用取引は手数料が0円で、買い方金利が7.3%で売り方金利が0.0%です。
http://www.matsui.co.jp/service/rtgs/m_rule.html#29

仮に即時決済信用取引の売買代金がすべて買いのみで成立してると仮定して計算すると
下のような計算でおおよそのボリュームを知ることができます
あくまで売買代金に金利を掛けただけの仮計算程度ですので、ボリュームを知る程度です。
推定では一日あたり即時信用取引の売買代金(売付代金と買付代金の合計額)は
4000万円程度のようです。これに金利7.3%を掛けて365日で割ると8373円です。
これが15営業日あったので、10月の金利収入の総計額は12万5600円です

6億2800万円÷15営業日=4186万円

4186万円×金利7.3%÷365日=8373円


即時決済の売買代金は最初だけ多くて最近はどんどん減少の一途ですし
もちろん取引がデイトレだったり持ち越しだったりすればかなり数字に誤差が出るはずです
必ずしも正しい計算とは言えませんが、おそらく金利収益は10-20万円程度でしょう。
実際には信用の買い方だけでなく売り方もいるはずなのでもっともっと少ないはずです

ここから大証に支払う場口銭、システム開発費・運用委託費、広告宣伝費を差し引きます
特に広告宣伝費は数千万円規模で投じてるのでかなりの金額でそう(´・ω・`)
誰がどう考えてもわかる通り、即時決済取引は大赤字の大失敗に終わったということです
仮に売買代金が2-3倍に増えたとしても明らかにどうしようもないレベルです

即時決済信用の1日あたりの売買代金が40億あれば毎日金利が80万円入ってきます
これくらいの規模があればスイングの持越しなども考えると収益をしっかり見込めるでしょう
しかし、この惨状から100倍の40億円規模まで増やすというのはちょっと無理がありすぎでそ
今はキャンペーン適用期間なのでまだ現物取引が水嵩増えてるだけマシですが、
キャンペーンを止めると流動性が落ちてさらに即時決済信用取引の売買も減ります
ここまでくると最早どうしようもないとしか言いようがありません(´Д⊂)
松井証券は、恐らくこれからも即時決済を諦めず無駄な投資をくり返すでしょう
携帯やハイスピなどのツールを即時決済に対応させるなどして
1円も利益を生まない投資をこれからもくり返して時間を浪費するだろうと思いますにょ(σ´∀`)σ

このまま頑張ってもただの赤字なので、いずれ数年もすれば廃止になるでそ(´;ω;`)

前にもちょろっと書いていますが
松井証券にとって一番痛いのは次に打つ手が何もないことです
http://blog.livedoor.jp/ss2286234570/archives/65599950.html
それなりに利益出るし財務も安定してるので即時決済が失敗したことは大した事はないでそ
開発費や過去の投資額を損失計上してシステムの除去損も計上して終わりです
ただ、企業として競業他社と競争を勝ち抜いていかないといけないという環境の中で、
来年から一切打つ手がない「無為無策」の状態で競争を続けるのはちょっと無茶です(´・ω・`)
問題は、コスト削減を優先しすぎて先行投資を渋って競争力を失ったことです。
そしてなによりも、時間という財産を無為に食い潰してしまったことです

この6年間近く松井証券は新しいビジネスへの展開を非常に怠ってきました。
1.FXや投信などへの他商品への展開に出遅れ、株以外が収益の柱に育っていない
2.ネット銀行の設立や買収を見送り、あるいは大手金融機関との連携にも失敗
3.縮小する国内市場を脱して世界展開する事業にもまったく投資してない
4.将来的に収益の見込めそうな企業への投資なども一切してない

もはや「神風が吹いて地合が回復する」という以外に収益回復策が何もありません(´Д⊂)
神風が吹いて株価が上がるのをただ待つだけってのはもはや経営とは言わないでそ
それはまさしく、かつての松井証券が無策だと批判していた中小対面型証券と同じ姿です。
このまま顧客流出が続いてシェアが減り続ければ会社はただ傾き続けるだけです
即時決済をさっさと捨てて、とにかく早く次の戦略を立てて実行することが一番大切でそう(´・ω・`)
このまま時間を浪費して競争力を失うのは致命的な事態になると思います

ss2286234570 at 19:13│Comments(3)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 PTS | 新サービス

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この記事へのコメント

1. Posted by あう   2011年11月05日 13:59
これからズブズブ沈むのに即死決済とは是如何に?
2. Posted by ぺこぽん   2011年11月06日 20:58
松井道夫は婿養子とは言え、松井証券のオーナー社長ですので、東京証券取引所が上場したら、その株を売り払って引退すればいいだけです。
古株の社員はすべて追い出したようですから、やりたい放題です。
松井証券は一度顧客との懇親会でも開催して、もっと顧客と向かい合うべきですね。
3. Posted by なつ☆ていおう   2011年11月07日 02:40
松井証券が大株主の一族のためだけに存在してるのは凡そ事実でしょう。
先行投資もほとんどしないでとにかくコストダウンで利益を稼いで、
稼いだ利益を株主配当でありったけ株主に払い戻しています。

どうみても長期存続を前提とした経営スタイルでないのは事実ですが、
大株主の意向なんだからそれはそれでありなんでしょうね。
結局のところ、会社の所有者は株主なんですから。

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