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2023年09月29日

2023年09月29日

楽天証券の業績と上場後について考えてみるφ(・ω・`)

日本株の売買手数料、SBIが無料化で先陣 松井は見送り
2023年2月16日 5:00 日本経済新聞
SBI証券の22年4〜12月期の売上高にあたる営業収益は1265億円だった。このうち無料化の対象の日本株の売買手数料は約150億円、年間だと200億円程度になる。SBI証券の担当者は「無料化の業績影響は大きい」とこぼす。米国株取引や外国為替証拠金(FX)取引、デジタル証券を使った不動産金融の推進で無料化の穴を埋めたい考えだ。
松井証券は「赤字転落を許容してまで(SBI証券のしかける)無料化に追随はしない」(和里田聡社長)。日本株取引の依存度の違いが背景にある。松井証券の4〜12月期の日本株の売買手数料は約100億円と営業収益の4割強を占めた。1割強のSBI証券とは開きがある。
キャプチャ




















さて上記の図を参照して計算するとSBI証券の日本株手数料への依存度は11.6%です。
一方の楽天証券は日本株手数料への依存度は17.2%とかなり高めだと言えますφ(.. )

SBI証券の場合 : 148億円÷1,265億円=11.6%
楽天証券の場合 : 165億円÷954億円=17.2%

なお手数料収入の減収ばかりがクローズアップされがちですが、実際には手数料を無料すると注文数量や約定数量が激増するので費用も激増します(((( ;゚д゚)))
日経の記事にはやたらと手数料収入が減るという「減収」部分しか書かれてませんが、実際には取引コストも飛躍的に増えるので業績はさらに悪化するでしょう
逆にいえば、SBI証券はそのくらいの重い覚悟を持って手数料無料化に踏み切ったってこと。

楽天証券は2023年後半以降に上場予定ですが、日本株手数料無料化の影響がかなり続くと考えると上場してすぐに投資するメリットは残念ながらないでしょう
ネット銀行は今まさに成長期の真っただ中なので住信SBIネット銀行や楽天銀行については、
投資対象として非常にお奨めで将来性のある有望銘柄としてブログでも取り上げましたが、残念ながらネット証券は成長期でもなんでもありません
楽天証券がどうとかってより、ネット証券自体が有望セクターではないでしょ(´・ω・`)

日本株手数料の無料化によってSBI証券・楽天証券はこれからさらに大きくなるでしょう
顧客数も預かり残高もこれから飛躍的に伸びていくことは否定しませんがφ(.. )
手数料無料化により収益の大きな部分を失い、また取引コストの急増により減収かつ費用増加というかなり苦しい時期がしばらく続くものと思われますΣ(゚д゚;)
確かに顧客や預かり資産が右肩上がりに増えて行けば、いずれは株式部門以外の投信残高などがじわじわと増えることで収益が回復していくと思いますが、
ダメージから回復して軌道に乗るまで1年や2年ではなくやはり3年以上はかかりそうです

楽天証券 2023年第2四半期の連結業績(2023年1月〜6月)
https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20230802_02.pdf
営業収益 540億1,700万円(+  15.7%)
営業利益 154億3,900万円(+106.2%)
経常利益 151億2,900万円(+114.8%)
最終利益 105億9,600万円(+176.7%)


楽天証券 2023年上半期決算資料
https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20230802_01.pdf
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今期2023年1月以降の楽天証券の業績は前年比で非常に好調で利益も飛躍的に伸びてます。
業績急回復の理由として、これまで払い戻しすぎていた投資信託積立のポイント付与率を下げたことも業績改善に寄与したものと思われますφ(.. )
売上高がそう伸びてないのにいきなり営業利益が桁違いに増えたってことは、何らかのコストを大幅に削減したことで利益が伸びたと考えるのが妥当でそう

あと直近の足元では市場が改善したことで投信の販売額が大きく伸びてたった1年間で投信の販売残高が3兆6,487億円から5兆9,292億円+62.5%も増えてます
地合いがいいから投信販売が好調ってのもあるけど、投信部門が着実に伸びれば株式手数料無料化による収益減少分を補完できるようになるかもしれません。
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一方良くない指標としては、米国株等の外国株の売買が不調で前年比で低迷してること
2023年1〜6月は日経が上がって日本株が盛り上がったから日本株手数料で補えてるようだけど、10月以降は日本株手数料が無料化されるので補填できません

もちろん日本株手数料の無料化によって、これから他のネット証券から多くの顧客が移動してくるのでいずれは預かり資産や投信の販売残高も大きく伸びるだろうけど
手数料無料化による収益マイナス分と株式取引このコスト増加分はすぐさま影響してくるんで、業績には即座に反映されて営業利益を打ち消してきます

現在の楽天証券は銀行等からの借り入れの際は、親会社の低い格付けに基づいて与信が評価されるので高い金利を払わなければならない状況にあります
もし楽天証券が上場できれば財務的な評価が一気に改善するので、今までよりも金融面では非常に資金調達が楽になり支払金利コスト改善などにもつながるでそ
確かに上場自体には非常にプラス効果がありますが、そうは言っても日本株手数料無料化はしばらく楽天証券の業績に重くの押しかかってくることは避けられません(´;ω;`)
楽天証券が上場しても業績にめどがつかない限り買う要素はまったくないですねφ(.. )

楽天グループ(4755) 613.1円 +3.2円 (+0.52%)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=4755
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4755.T/chart

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