2022年12月28日
2022年12月28日
ネット証券の生き残りが苛烈に ~松井とマネックスが身売り候補〜
株ネット取引の手数料、競争でゼロも 収益源に誘導狙い
2021年11月13日 5:30 日本経済新聞
インターネット証券の株式売買手数料の引き下げ競争が激しくなっている。最大手のSBI証券は今春、25歳以下を対象に国内現物株式で手数料の無料化に踏み切った。ネット証券にとって手数料の引き下げは顧客獲得につながる一方、収益源を失う両刃の剣だ。なぜここまで競争が激しくなるのか。値下げ競争の裏側を探った。
手数料収入はネット証券の収益の柱だが、なぜ値下げを続けられたのか。
理由の一つが顧客数の増加だ。株などを取引する顧客は手数料の安さで口座を開く証券会社を選ぶ傾向がある。主に若い投資家層を取り込み、ネット証券大手5社の口座数は20年度末時点で合計約1700万と、野村証券など対面大手5社の合計(約1500万)を超えた。新規顧客を増やし一人あたりの手数料収入の減少を補ってきた。
2つ目は収益源の多様化だ。SBI証券の親会社のSBIホールディングス(HD)は20年に投資信託の運用会社レオス・キャピタルワークスを買収。新規株式公開(IPO)の引き受けなど法人事業にも注力し、売買委託手数料から得られる収益の割合はグループ全体の1割未満まで低下している。
だが、大半のネット証券は手数料収入の減少を補えるほどの収益源を見つけられていないのが実情だ。すでに手数料競争から降りた証券会社もある。auカブコムは7月、19年に業界で初めて撤廃した信用取引の手数料を復活させた。新型コロナウイルス禍で株の売買は活況だったものの、20年の業績は競合4社に見劣りしていた。
個人投資家の要望も手数料だけではなくなってきている。栃木県で保険会社の営業職として働く20代男性は「手数料よりも投資先選びのアドバイスなどサービスを拡充してほしい」と話す。資産形成に関心を持つ人は増えている。手数料だけでなくサービスの内容も問われる時代になりそうだ。
SBIHD、傘下証券で株式手数料の撤廃目指す−23年度上半期から
2022年11月14日 19:35 Bloomberg
SBIホールディングスは14日、傘下のSBI証券で2024年3月期の上半期から、国内株式売買手数料などの無料化を目指すと発表した。
発表資料によると、SBI証の営業収益に占める同売買手数料比率は22年度上半期で約12%まで低下。北尾氏は同比率が5%程度に下がってからの無料化拡大を考えていたが、口座が増えれば、外国為替や信用取引の取り扱い増加のほか、生命保険や暗号資産交換業務などを含めグループ全体の収益底上げが見込めると判断したと説明した。
手数料無料化による業界へのインパクトについて北尾氏は、「多くの地場証券が倒れたり、傷ついたりしていく」と見通した上で、「心が痛むが、投資家のため、国民の資産形成を後押しするためにすることであり、仕方がない」と述べた。
これまで幾度か書きましたが、来年2023年でスマホ証券消滅の仕上げに入るでしょう
大手ネット証券のように安定した収益もなく増資で倒産を免れているだけの存在なので
SBI証券が株式手数料無料化に踏み込んでしまえばスマホ証券はもうお終いです
PayPay証券もLINE証券も時間の問題で撤退・廃業へを突きすすむことになります。
(もちろん対面証券や地場証券なども大きなダメージを等しく受けるでしょうけど)
これまではいくつかのスマホ証券が撤退していきましたが今回はそれでは済みません。
株式手数料収入に大きく依存している大手ネット証券も廃業・身売りに晒されます
実際には廃業ではなく他社に買収されて淘汰されていくでしょうけど(((( ;゚д゚)))
前回も使ったSBI証券の決算資料の下記の図が非常にわかりやすいのですが
SBI証券は委託手数料全体で24%ありますがこれは海外株の手数料も含んだ数字です。
日本株手数料+海外株手数料+投信手数料+先物手数料などの合計額になります
この24%のうち実際に日本株手数料が占める割合は上の記事の通り12%ということ。
SBI証券としても売上高を12%失うとけっこう大きなダメージなのですが、
そのダメージを覚悟して日本株手数料無料化を断行すると発表したわけですφ(.. )
楽天証券は委託手数料全体で30%ですがこれも海外株手数料などを含んでいます
この30%から海外株手数料+投信手数料+先物手数料などを差っ引いて残った部分が
楽天証券の日本株手数料になるので、推定では15〜20%くらいではないでしょか
もし楽天証券がSBI証券を追って日本株手数料を無料化したらかなりのダメージですね。
だからこそ現在徹底的にコストダウンや付与ポイント数の削減をしてるんでしょう
松井証券は委託手数全体で51%を占めていて日本株手数料でほぼ占められています
日本株手数料への収益依存度が高すぎるので手数料無料化なんて絶対できません。
手数料を値下げしないと顧客がSBI証券に流出して歯止めが効かなくなりますし、
かといって手数料を下げれば減収減益と赤字転落直進コースしか選択肢がありません
2023年夏以降は大手ネット証券の中で最も窮地に陥りやすいポジションの会社です。
2023年第3四半期(2022/10〜2022/12)以降は業績的に厳しくなる可能性が高いので
むしろそれ以前に高値で松井家が株を手放して身売りする可能性もありえるでそ
(なぜなら松井家的には早めに身売りに応じた方がより高値で売り抜けれるから)
SBI証券が手数料無料化を実施してからだと株価もすでに下がってしまうので、
最短で来年2023年にも松井家が三菱UFJあたりに株を売る可能性もあるでそ
いずれにせよ2023〜2028年の間に一番身売りしてそうなネット証券ですよねΣ(・ω・ノ)ノ
おそらく三菱UFJ証券+KDDIに売られてカブコムと統合されると予想してます。
カブドットコムはこれから台風の目になる可能性を秘めています
カブコム単体は日本株手数料への27.7%と高く、しかも外国株手数料も僅少なので
今さら日本株手数料の全面無料化に踏み切ることは極めてむつかしいでしょう
ぶっちゃけカブコム単体ではカスですが親会社は資金力が圧倒的にあります。
三菱UFJ証券とKDDIとが3,000億円ほど用意して他社を買収する可能性が高いです。
(SBI証券も楽天証券も資金力ではカブコムの親会社には全く歯が立たないので)
ま、いずれにしても後5年以内に身売りしてそうなネット証券No1ですねφ(.. )
一方で日本株手数料が無料が標準化してしまったら買収しても厳しいでしょう。
ただでさえ収益性の低いマネックスを2,000億円で買収しても投資資金を回収できないし
まして日本株手数料への依存度が51%もある松井証券を3,000億円で買収しても
手数料競争が激しくなって値下げが続けば投資資金をまったく回収できなくなります。
でも収益性最悪のカブコムを2,000億円で高値掴みした三菱+KDDIコンビならば
買収資金回収不能だとわかっていてもマネックスや松井証券を買収してくるでそ
(SBI証券や楽天証券は投資資金を回収できなさそうなら買収はしなさそうだし)
上にあるネット証券の営業収益(=売上高)の構成比較の図は
マネックスの収益はマネックスグループではなくマネックス証券単体ですφ(.. )
しかし現在国内外の仮想通貨会社はほとんど赤字だろうと記事をよく目にするので
おそらくマネックスグループ傘下のコインチェックも赤字の可能性が高いでしょう
唯一の希望だったコインチェックが失速したらマネックスは一気に追い詰められます
そもそも噂されてたコインチェックの上場話もすでに消滅してそうですしね(´・ω・`)
マネックスは仮想通貨事業に大きく依存してるので日本株手数料無料化はムリでそ
2023年以降にFRBが利下げに向かえば仮想通貨事業も復活する可能性はあるけど
しばらくはマネックスにとっては逆風の地合いが続きそうですよね(((( ;゚д゚)))
頼みの綱の仮想通貨事業が復活できなかったら身売りされる可能性が高くなるでそ
松井証券(8628) 783円 −5円 (−0.6%)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=8628
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8628.T/chart
時価総額:2,030億円
マネックスグループ(8698) 405円 −3円 (−0.7%)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=8698
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8698.T/chart
時価総額:1,080億円
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